こんにちは、薬剤師のレンジです。
毎日、認知症のご家族の介護、本当にお疲れ様です。 薬局の窓口でも、ご家族の処方箋を持ってくる方の表情が、日に日に暗くなっていくのを見かけることがあります。
「私がやらなきゃ」 「家族なんだから、最期まで面倒を見るのが当たり前」
そう自分を追い込んでいませんか?
今日は、そんな責任感の強いあなたに、薬剤師として、そして一人の人間として伝えたいことがあります。 それは、「介護から逃げる時間を作ること」は、決して悪いことではないということです。
この記事では、心が折れて共倒れになる前に、今すぐ頼るべき場所と具体的な方法について解説します。
結論:限界が来る前に、プロと制度を徹底的に使い倒してください

認知症介護において最も重要なのは、「家族だけで完結させない」ことです。 なぜなら、認知症は進行性の病気であり、家族の努力や根性だけで症状を改善させることは不可能だからです。
「まだ大丈夫」「他人に迷惑をかけたくない」と思っているうちに、介護者であるあなたがうつ状態になったり、体調を崩したりするケースを私はたくさん見てきました。 あなたが倒れてしまったら、元も子もありません。ご本人のためにも、まずはあなた自身を守る必要があります。
理由:老老介護の現実は「6割超」という衝撃的な数字
「辛いのは自分だけではないか」と孤独を感じていませんか? 実は、今の日本において、高齢者が高齢者を介護する「老老介護」は当たり前の光景になりつつあります。
厚生労働省の2022年(令和4年)国民生活基礎調査によると、在宅介護をしている世帯のうち、介護する側とされる側の両方が65歳以上である**「老老介護」の割合は63.5%**に達しています[*1]。
これは過去最高の数字です。体力も低下してくる年齢で、終わりの見えない介護を続けることは、物理的にも精神的にも限界があって当然なのです。 「できない」ことは、恥ずかしいことではありません。社会全体で抱えるべき課題なのです。

具体策:あなたが頼るべき「3つの逃げ場所」
では、具体的にどうすればいいのでしょうか。 明日からでも相談できる、3つの「プロ」と「場所」を紹介します。
1. ケアマネージャー(介護支援専門員)
介護の司令塔です。もし、まだ介護認定を受けていないなら、すぐにお住まいの自治体の「地域包括支援センター」に電話してください。 すでに認定を受けているなら、担当のケアマネージャーに「もう限界です。夜も眠れません」と正直に伝えてください。 彼らは介護保険のプロです。あなたのSOSを受けて、プランを見直すのが仕事です。
2. デイサービス(通所介護)
日中、施設に通ってもらい、入浴や食事、レクリエーションなどをしてもらうサービスです。 朝送り出して、夕方帰ってくるまでの間、あなたは自由になれます。 「本人が嫌がるから」と諦めていませんか? 認知症対応型のデイサービスなど、プロは「行きたがらない人」を誘うノウハウを持っています。まずは相談しましょう。
3. ショートステイ(短期入所生活介護)
数日から数週間、施設に宿泊してもらうサービスです。 冠婚葬祭などの理由がなくても、「介護者が疲れたから休みたい」という理由で利用して全く問題ありません。これを「レスパイトケア(休息)」と呼びます。 月に数日でも、夜にぐっすり眠れる日を作ることで、心に余裕が生まれます。

専門家からの補足:お薬の管理もプロに任せて
「薬を飲んでくれない」「飲み忘れてしまう」という悩みも、介護の大きなストレスですよね。 これも、薬剤師に相談してください。 訪問薬剤師(在宅医療)を利用すれば、薬剤師が自宅にお伺いし、お薬カレンダーへのセットや、飲みやすい剤形への変更提案などを行います。 服薬管理という「作業」を手放すだけでも、負担は軽くなります。
最後に

認知症の方の言動にイライラしてしまい、つい怒鳴ってしまい、後で自己嫌悪に陥る。 これは、介護をしている家族なら誰もが経験することです。 あなたが悪いのではありません。病気がそうさせているのです。
どうか、一人で抱え込まないでください。 「助けて」と声を上げることは、弱さではなく、家族を守るための賢い選択です。
あなたの心と体が壊れてしまう前に、今日紹介したプロたちを頼ってください。 私たち医療・介護従事者は、あなたを支えるためにここにいます。
出典 [*1] 厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」IV 介護の状況 (2023年7月4日公表)
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