こんにちは、調剤薬局でエリアマネージャーをしている薬剤師です。
私は現在、5店舗・50名ほどのスタッフを統括しています。
現場にも入りつつ、人の管理や育成、組織運営まで多岐にわたる業務をこなす中で、よくこんなことを聞かれます。
「薬局のマネージャーって、具体的に何してるの?」
「現場の薬剤師とどう違うの?」
今回は、「そもそもマネジメントとは?」というテーマで、
プレイヤーとの違いや、時間の使い方、責任の重さなどを交えてお話しします。
🔹 マネジメントとは「人と組織を動かす力」

マネジメントとは、簡単に言えば、
人・時間・環境・過程をコントロールして、チームとして成果を出すこと。
現場で自分が動いて成果を出すのではなく、
他の人が動きやすいように支援し、仕組みや環境を整えるのが役割です。
🔸 プレイヤーとマネージャーの違いは?
項目 | プレイヤー(薬剤師) | マネージャー(管理者) |
---|---|---|
役割 | 自分の業務を高精度でこなす | チームの業務を最適化・支援 |
時間の使い方 | 「自分の役割」に集中 | 「スタッフの働き方・現場全体」を見る |
評価軸 | 処理能力・専門性 | チーム成果・人材定着・信頼感 |
視点 | 目の前の患者さん | 店舗・エリア・組織の動き |
🔹 マネージャーの1日は「他人の仕事を支える時間」が中心
私の一日は、こんな感じです:
- 面談・進捗確認(1〜2回/週)
- 会議の企画・進行(月1回)
- 社からの指示(パイプ役)、進捗状況の確認、社へフィードバック
- 勤怠調整、人員配置、フォロー対応
- 保健所や厚生局への届け出
- 必要に応じて現場で薬剤師業務(月10~15回程度)
- 社外活動や研修講師
つまり、「自分の仕事をやる時間」よりも、
他の人のために使う時間が圧倒的に多いのです。
🔸 責任の重さは「目に見えないもの」が大きい
マネージャーが抱える責任は、売上や目標だけではありません。
もっと重いのは、人間関係のトラブルやスタッフのメンタルケア。
たとえば、以前こんなことがありました。
管理薬剤師と医療事務の折り合いが悪く、職場全体に影響が出ていたのです。
私が間に入り、双方の言い分を傾聴。
最終的には「仲良くしなくていい。でも、あいさつと返事だけは守って」と約束を交わしました。
医療事務が異動を希望していたため、「4か月後に必ず異動する」と伝えた上で、何とかその期間だけ持ちこたえてもらいました。
結果として、双方が辞めることなく、配置転換を実現。
こんなふうに、“目に見えない仕事”こそ、マネジメントの本質なのかもしれません。
🧭 まとめ:マネジメントとは「成果を支える土台づくり」

薬剤師としてのスキルだけでは対応しきれないのが、マネージャーという仕事。
プレイヤーが点で成果を出すなら、マネージャーはその点をつないで、
チームとしての力を最大化する役割です。
もし、現場で悩んでいる薬局スタッフや、これからマネジメントを目指す方がいれば、少しでも参考になれば嬉しいです。
私もブログやSNS発信を始めたばかり。
リアルな経験からの気づきを、今後も発信していきます。
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