【保存版】薬局の人間関係に悩んだら最初にやるべき3つのこと

ビジネススキル

「もう無理かも…」「辞めたい…」

薬局現場でそんなふうに悩んだことはありませんか?

または、そんなふうな申し出を受けたとき、薬局長やエリアマネージャーはアタフタしてしまいます。

私は5店舗・50人をマネジメントする薬局エリアマネージャーとして、多くのスタッフと関わってきました。その中で、最も多い相談が「人間関係」です。

この記事では、薬局でよくあるトラブルのパターンと、実際に私が行ってきた対応の中から「現場で実践できる3つの対処法」を薬局長やエリアマネージャーに向けて紹介します。

よくある人間関係トラブル3タイプ

薬局現場でよく見かける「関係が悪くなるパターン」は、だいたい次の3つに分類できます。

1. 新人 vs ベテランの温度差

ベテランが「教えなくても分かるでしょ」と思い込んでいたり、新人が「質問しにくい空気」と感じていたり…こうしたすれ違いは非常に多いです。

2. 薬剤師と医療事務の立場のズレ

薬剤師が「当たり前」と思っていることが、医療事務には伝わっていないこともあります。立場が違えば優先順位も価値観も違います。

3. 管理者の介入が遅れる/早すぎる

トラブルの芽を見抜けず放置したり、逆に小さな違和感に過剰に反応したり…。介入のタイミングもマネージャーの腕の見せ所です。


人間関係に悩んだら最初にやるべき3つのこと

① 感情と事実を分けて丁寧に「聴く」

面談では、まず相手の話を遮らずに聴くことが大前提です。ただし、感情のまま話を聞いても解決に向かいません。

大切なのは、
「●●さんが嫌い」→「●●という行動に困っている」
と、感情と事実を整理してあげること。

私自身、週1〜2回はスタッフとの面談を行っていますが、「気持ちを理解してもらえた」と感じてもらうことが、関係修復の第一歩になります。


② “期待値のズレ”を明確にする

多くのトラブルは、「やってくれると思っていた」「言われないと分からない」という期待値のズレから生まれます。

その場で、

  • どこまでが業務か?
  • どんな伝え方が望ましいか?
  • どの程度の関わり方が適切か?

具体的にすり合わせるだけで、だいぶ空気は変わります。


③ 状況が変わらないなら「距離」を置く選択肢も

もちろん、すべての関係が修復できるわけではありません。
私が経験したあるケースをご紹介します。


【実体験】あいさつと返事だけでいい。そう伝えたとき、関係は少しだけ前に進んだ

ある店舗で、管理薬剤師と医療事務の折り合いが非常に悪く、他のスタッフにも影響が出ていました。

双方の言い分を聴いたところ、それぞれに言い分はあるものの、価値観の違いは深く、修復は現実的に困難と判断しました。

私は二人にこう伝えました。

「仲良くなる必要はありません。ただし、“あいさつ”と“返事”だけは職場でのルールとして、守ってください。」

その後、医療事務スタッフから異動希望が出ました。
私はこう返答しました。

「今すぐの異動は難しいが、4か月後には必ず対応する。だからそれまで、約束だけ守ってほしい。」

結果的に、4か月間ふたりは最低限の関わりだけで乗り切り、双方とも離職せず、配置転換で落ち着きました

このとき大切だったのは、「すぐには無理」と伝えながらも、「必ず動く」という安心を持たせること。そして何より、「約束を守れるレベル」にまで関係のハードルを下げたことです。


まとめ:関係改善は“完璧”を目指さなくていい

人間関係の悩みに完璧な解決法はありません。

しかし、
・話を聴く
・ズレを認識する
・距離をとる選択も受け入れる

この3つを意識するだけで、辞めずに済むスタッフが出てきます。

マネージャーや薬局長がすべきことは、「問題をゼロにする」ことではなく、「本人が納得できる着地点」を一緒に見つけることです。


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